うなぎの井口

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うなぎの井口

うなぎをもっと楽しむコラム

うなぎを食べると言えば通常は皆さん蒲焼を想像されますよね。その蒲焼に必要になるのがうなぎのタレ。うなぎの苦手な方でもタレご飯だけは好きなんて話も耳にします。うなぎ屋としては少し残念ですが…(笑)今回はそのたれにまつわるお話をしようと思います。

たれっていつぐらいからつけるようになったの?

うなぎを今の蒲焼と同じような形で食べるようになったのは江戸時代と言われています。うなぎの蒲焼が最初に文献に登場したのは、1399年(応永6年)に著された「鈴鹿家記」です。室町時代までは塩で食べたり、酢みそ、辛子酢で食べられていたようです。

江戸時代に入り、しょうゆや砂糖などの調味料が普及したことから現在の蒲焼と同じような調理法に変わったと推測されます。元々うなぎは庶民の料理として食べられていました。江戸時代のうなぎの蒲焼は当時の貨幣で200文(現在の貨幣価値だと4,000円)だったようです。江戸の街では大衆料理として食べられていましたが、庶民の中でも裕福な方が食べることができていたようです。

文献には捌いて食べる蒲焼の前は、ぶつ切りでうなぎを焼いて食べていたとあります。そのため、蒲焼の誕生には、醤油・みりん・酒・砂糖などの甘み調味料の普及と同時に、生きたウナギをさばく技術がなければ完成しなかったといわれています。

たれはどうやって作るの?

うなぎのたれは醤油・砂糖・酒・みりんを混ぜ合わせて作ります。分量はそれぞれ同じですが、最初に酒とみりんを入れて煮立たせ、アルコール分を飛ばします。そこに醤油と砂糖を加えて混ぜ、沸いてきたら灰汁(あく)をとり、1/3程度まで煮詰めます。そして粗熱をとれば完成です。このレシピでやればご自宅でもうなぎのタレ(蒲焼のタレ)を作る事ができます。

井口のうなぎのたれ『井口の極味』は、入れる材料は同じですが、使う素材として、地元の蔵元“花の舞”の辛口酒に極上三温糖を最適な配合でブレンド。保存料等を一切使用していない無添加のたれです。コク、キレ、そしてまろやかな甘さという絶妙の味を実現したこのたれは、『井口の極味』という名にふさわしい仕上がりです。

通常は上白糖という普通の砂糖を使って蒲焼のたれを作りますが、当店では三温糖を使います。三温糖を使う理由は、上白糖の場合、食べた時にまず甘味が先にたってしまいます。しかし、上白糖を使うことで口の中であとからゆっくりと甘味が広がっていきます。そのため、当店のたれでうなぎを召し上がると、上品な甘さではあるものの満腹感(満足感)を得られると好評です。

井口の極味を使ってこんなお料理も

そもそも蒲焼のタレは脂が含まれる食材にたれをつけて加熱することで、美味しさが際立ちます。そのため脂が含まれる食材を使った料理に使用することをおススメしています。

また、当店のたれ『井口の極味』は、甘さはあるものの三温糖を使った無添加のたれのため、粘度(粘り気)が少なく、さらっとしているのが特徴です。そのため、味付けの際には食材をコーティングするという調理方法ではなく、たれをつけて食材に味を染み込ませて加熱によって味を際立たせる調理方法の方が、美味しい料理に仕上がります。今回は井口の極味をつかった調理方法をいくつか紹介しようと思います。

豚蒲丼

前述のように脂に合うため、使うお肉は脂の多いバラ肉がおススメです。帯広の豚丼のようにロース肉に絡めて焼くのではなく、バラ肉を漬け込んで焼く調理方法がおススメです。もしくは、フライパンにたれを入れてバラ肉と一緒に絡めると豚肉の甘味と蒲焼のたれの香ばしさが相俟って美味しく調理できます。

当店のうなぎも香ばしさが欲しい場合には解凍した蒲焼を袋から出し、グリルもしくはオーブントースターで軽くあぶると香ばしい蒲焼になります。

鳥皮のたれ焼き

鳥の皮も非常に脂の多い食材です。大きめの鍋にお湯を沸かして鳥皮と長ネギと薄切りしょうがを入れて臭みをとります。その後、鳥皮を取り出し、蒲焼のたれを混ぜながら水分を飛ばしてたれと絡めたら出来上がりです。あとはお好みで小ねぎやゴマ、山椒などをふりかけてください。お酒のおつまみとしてもご飯のおかずとしても最適です。

焼きおにぎり

最後に紹介するのは蒲焼のたれを使った焼きおにぎりです。これは番外編で、脂のある食材ではないですが店主の井口おすすめの食べ方です。

温かいご飯に小口切りにしたネギと白ごま、うなぎのタレ適量を入れて混ぜてください。たれを多く入れすぎてしまうと、ご飯が崩れてしまうのでご注意を。混ぜたご飯をおにぎりにし、フライパンで両面に焦げ目をつけてください。焦げ目がついてきたらハケでたれをぬり焼き上げると、香ばしいうなぎのたれの焼きおにぎりのできあがりです。

たれを使ったお料理を3つご紹介しましたが、とはいえやっぱりうなぎに使っていただくのが一番おいしく召し上がっていただけると思いますよ!

この記事は私が書きました

井口 恵丞(いぐち けいすけ)

有限会社うなぎの井口 代表取締役

昭和63年創業、うなぎの白焼のみを販売する「井口うなぎ白焼直売」の2代目として平成8年に後を継ぐ。
以降、法人化、蒲焼やうなぎ関連商品の開発と販売、ビジネスコンテストや店舗の改善で受賞。国際的な味覚の審査機関、「国際味覚審査機構」でうなぎで初めて「優秀味覚賞」を受賞。
毎日うなぎをさばき、うなぎの良し悪しを確認することがを日課としています。

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